家族で行こう!自転車の旅!『イタリア編』
Tweetボンゴフレンディー
日本からイギリスに引っ越すときに車は輸送することにした。
こういった一般的でないことを提案すると妻は即座に反対する。
だから、自転車旅行は提案ではなく決定事項の伝達という形式をとっている。
車の輸送は調べてみれば40万円ちょっとで送れる。
10年乗った汚い傷だらけの車なんて売っても5万円にもならないし、向こうで車を買うのには最低でも100万円はするだろう。
イギリスは日本と同じ右ハンドルなので、持っていく方がリーゾナブルだ。
傷だらけの車に乗るのは恥ずかしいから、傷を直すならという条件で妻から許可がおりた。

ボンゴフレンディーというマツダの車で、屋根が上がってそこに2人、下もフラットになって2人、ちょうど家族全員が寝られるようになっている。
日本ではよくこれでキャンプを楽しんだ(キャンプをするなら晩秋の本栖湖が一番のお薦め、区画されてなくて地面で焚き火ができる)。
スコットランドでキャンプした時、わが家は同じキャンプ場に2泊した。
初日、近くにボンゴフレンディーがやってきた。
この車は2005年に生産終了となっており、生産開始から1度も海外輸出・販売されたことはないのに。
キャンプをしているのはどう見ても日本人ではない。何気なく近づいて車を見てみると「保管場所標章 栃木県」のステッカー。
翌日そのボンゴフレンディーはいなくなったが、またボンゴフレンディーがやってきた。
どう見ても色が違うので別の家族だ。やはり日本人ではない。
またまた何気なく近づいて車を見ると「交通安全守護 氷川神社」のステッカー。
その後もイギリス滞在中15台位は見た。
うちと同じように持ってきた人から買い取ったのだろう。うちも引っ越すときに、大家の方から是非売ってくれと言ってきた。
ヨーロッパではキャンピングカーが盛んで、高速道路で見かける台数はざっと日本の10倍以上といった感じだ。
キャンピングカーは高くて手が出せない人がボンゴフレンディーを欲しがるのだろう(マツダさん、日本では売れなかったようだけどヨーロッパなら売れますよ、多分)
スロベニアに引っ越す時には流石にハンドルが反対なので手放すことにした。

ルーフキャリアー
スロベニアでは妻の前任者からボロボを買うことが行く前から決まっていたので、「車の型番年式を詳しく聞いてくれ」と頼むと、やり取りするのが面倒だから「そんなのいいじゃな」とつれない。
「ルーフキャリアーを取り付けるバーをこっちで買っていく必要があるから聞いてくれ」と言うと、「そんなの向こうで買えばいいじゃない」とあくまで連絡をとりあうのが億劫な様子。
「ルーフバーは車の型番年式によって全部違うから向こうで手に入るとは限らない。イギリスでなら確実に売ってる」と力説して何と聞きき出してもらい、日本でいうオートバックスのような店でルーフバーを購入していった。
これで自転車4台車に積める.

イタリアへ
ブレッド湖へのサイクリングでスロベニアから自転車で国外に出るのは難しそうだとわかったから、夏休みのヨーロッパ自転車旅行第三弾は、車で国外脱出して車を置き、そこを起点に円を描くようなコースにすることにした。
条件はたった一つ、妻のために、「坂が少ない」だけ。
なので、北に見える美しいアルプス山脈方面は除外。
家から250km先のイタリアのベネチアまで車で行って、そこを起点にミラノ方面を回る北イタリア一周ということにした。
