内分泌腺とホルモン ②

私たちの体の中には、「ホルモン」という化学物質が数多く存在します。

前回は、視床下部→下垂体前葉→内分泌腺→標的器官の流れに沿って出てくるホルモンと、その内分泌腺について紹介しました。

ただ、もちろん、高校生物で出てくる内分泌腺とホルモンを全てカバーできたわけではありません。

まだ、いくつかカバーできていない部分があります。

そこで今回は、前回扱えなかった内分泌腺とそこから分泌されるホルモンの作用を紹介します。

下垂体後葉

下垂体は前葉・中葉・後葉に分かれていて、それぞれ分泌するホルモンが違います。

前葉は以前紹介した通りですが、後葉はそれとは違ったホルモンが分泌されます。

後葉から分泌されるホルモンは、バソプレシンとオキシトシンの二つです。

バソプレシン

バソプレシンは腎臓の集合管で水の再吸収を促進するホルモンで、血漿の浸透圧を調節するホルモンの一つです。

視床下部にある浸透圧を感知するセンサーによって、バソプレシンの合成分泌は調節されています。

オキシトシン

バソプレシンのほかに、後葉から分泌されるホルモンはオキシトシンです。

子宮の平滑筋を収縮させ赤ちゃんが母体の外に出ることを促したり、乳汁の排出を促しています。

また、オキシトシンは「幸福ホルモン」なんて呼ばれている様に、脳の情動や社会的行動に関係していると言われています。

+α 下垂体前葉と後葉の違い

下垂体と前葉と後葉は同じ下垂体でも発生の由来が違います。前葉はラトケ嚢という口蓋を形成する上皮の一部から発生したのに対し、紅葉は脳の一部から発生しています。

またそれもあって、視床下部と下垂体の連絡も前葉と後葉は違います。

下垂体前葉ホルモンは下垂体門脈の血流に乗ってきた視床下部ホルモンによって合成分泌の調節を受けていますが、下垂体後葉は視床下部と神経線維によって繋がっているので、視床下部で合成されたバソプレシン、オキシトシンがそのまま下垂体後葉まで降りてきて分泌されます。

甲状腺 – カルシトニン

甲状腺といえば「甲状腺ホルモン」のイメージが強いと思いますが、実はほかにも合成分泌されているホルモンがあります。

それは、カルシトニンです。

カルシトニンは、甲状腺の傍濾胞上皮細胞で合成され分泌されています。

主な作用は、血中のカルシウム濃度を低下させることです。

副甲状腺 – パラトルモン

副甲状腺は甲状腺の裏についている小さな臓器です。

合計で4つついています。

副甲状腺からはパラトルモンというホルモンが合成分泌されます。

作用機序は難しいので割愛しますが、このホルモンは血中のカルシウム濃度を上昇させ、血中のリン濃度を低下させます。

副腎髄質 – ノルアドレナリン アドレナリン

副腎は解剖学的に副腎皮質と副腎髄質に分類でき、副腎皮質のホルモンはもっぱら副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)によって合成分泌の調節を受けていました。

では、副腎髄質はどうでしょうか?

副腎髄質からはノルアドレナリンとアドレナリンが合成分泌されます。

ノルアドレナリンやアドレナリンは、心臓の収縮力を高めたり、血圧を上げたりする作用があります。

+α 褐色細胞腫

褐色細胞腫は、主に副腎髄質の細胞から発生する腫瘍です。

ノルアドレナリンやアドレナリンが必要以上に分泌されてしまうので、高血圧や頭痛などをきたします。

膵臓

膵臓は外分泌腺でもあり、内分泌腺でもあります。

膵臓から分泌されるホルモンは主に、「グルカゴン」「インスリン」の二つです。

グルカゴンは、ランゲルハンス島のA細胞から分泌され、血糖値を上昇させる方向に働きます。

それに対し、インスリンは、ランゲルハンス島のB細胞から分泌され、血糖値を低下させる方向に働きます。

興味のある方は下記の記事もご参照ください。

最後に

今回は、内分泌腺とホルモン①でカバーできなかったホルモンを紹介しました。

次回以降もホルモンについてもう少し深掘りします。

ホルモンの受容体や、ホルモンの組成について紹介する予定です。

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