【神経筋接合部】 運動神経と骨格筋の接続

通常、骨格筋は運動神経からの指令で収縮します。

今回は運動神経と骨格筋の接続と、それに関連した疾患について少し解説します。

運動神経と骨格筋の接続

運動神経の終末部分と骨格筋の接続を「神経筋接合部(neuromuscular junction)」と言います。

これは「シナプス」の一種で、中でも「化学シナプス」に分類されます。

神経筋接合部では、運動神経の軸索を伝わっってきた電気的興奮が、一度、「神経伝達物質」という化学物質に変換され、運動神経終末と骨格筋の間にある僅かな隙間(「シナプス間隙」)に放出されます。

このシナプス間隙に放出された化学物質が、骨格筋上にある受容体と結合し、作用することで、骨格筋に再び電気的興奮が生み出されます。

骨格筋に生じた電気的興奮は、骨格筋の収縮に関わります。

(この部分の詳細は別の記事で解説します。)

神経筋接合部の神経伝達物質

運動神経と骨格筋の間の神経伝達物質は「アセチルコリン」です。

聞き覚えある方もいると思います。

アセチルコリンは、神経筋接合部以外にも、自律神経の節前ニューロンと節後ニューロンの間のシナプスや副交感神経の節後ニューロンと効果器の間のシナプスの神経伝達物質でもあります。

神経筋接合部に関連した疾患

重症筋無力症 – アセチルコリンが作用しにくい

何らかの原因で生じた自己抗体が、骨格筋にあるアセチルコリン受容体を覆ってしまい、アセチルコリンが普段通り受容体に結合できなくなってしまう疾患があります。

「重症筋無力症」です。

重症筋無力症では、アセチルコリンが骨格筋にある受容体に上手く結合できないので、せっかく運動神経を伝わってきた指令が骨格筋に伝わりません。

その為、骨格筋は普段通りに収縮することができません。

骨格筋も痩せ衰えてしまいます。

アセチルコリンが結合するスペースを自己抗体が埋めてしまっている模式図

ボツリヌス毒素 – アセチルコリンが放出しにくい

ボツリヌス菌によって作られた毒素を摂取すると、運動神経終末からのアセチルコリン放出が阻害されます。

アセチルコリンの放出が阻害される事で、副交感神経の遮断や全身の骨格筋が弛緩してしまいます。

最後に

今回は、運動神経と骨格筋が接続する「神経筋接合部」について扱いました。

別の回で、神経伝達物質が如何にシナプス間隙に放出されるのか、神経筋接合部以降は如何に興奮が伝わり骨格筋が収縮するか、などを扱います。

今回も最後までご視聴いただき、誠にありがとうございました。

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