家族で行こう!自転車の旅 Vol.16 『ヨーロッパ旅行 #3』
リュブリャナ (Ljubljana) から水の都ベネチアまで250km。
着いてすぐにサイクリングを始めることもできなくはないが、B&B(ベッド&ブレックファースト)に1泊したほうが車を1週間停めておくことも頼みやすいし、せっかくの有名観光地なのだから初日はサイクリング無しでベネチア観光。


暑い!
サイクリング初日、ベローナまで120km。
順調ではあったが、暑い。ホテルに着くなり、高いのはお構いなしに冷蔵庫の水をごくごく飲む。
2日目。さらに暑い!
道に数キロごとにデジタル温度計が設置されているのだが、その表示が『36℃』,『36℃』,『38℃』,『40℃』!
そして、さらに運が悪いことに日曜日。
なぜ日曜日だと運が悪いのかというと、イギリスでもスロベニアでもイタリアでも原則日曜日は店が閉まっているのだ。
もちろん自動販売機なんてものはない。
各自2本のボトルは携帯しているが、ほとんど残っていない。
スーパーがあり、開いてるかどうか確認するために中を覗いていたら、親切なおじさんが2Lのペットボトルの水をくれた。
ぬるかったがありがたくいただく。助かった。

それでも十分な間隔をとって抜く点は日本よりいい
まさかのアクシデント! フレームが破損
もうすぐ目的地というところで、どんなに一生懸命こいでも妻のペースについていけず、どんどん遅れを取るようになってしまった。
いくらトレーラーを引っぱっているとはいえ、平坦な道でついていけなかったことなどなかったのに。
おかしいと思い、止まって調べてみると、ブレーキがホイールとこすれている。
どうしてそんなことが起きるんだ?
原因を探すため自転車全体をチェックしてみるとフレームの一部にヒビが入っていた。
トレーラーの重みと振動に耐えきれなかったのだ。
カーボンフレームのロードレーサーに荷物車は不似合いだったようだ。
とりあえずは後ろのブレーキのゴム(シューといいます)を取ってしまえば後ろブレーキは利かないが走れる。
ホテルももうすぐだし、ゆっくり走って前ブレーキだけでしのぐ。

電車でベネチアまで車を取りに
ホテルに着いて対策を考えるも、フレームが折れてしまってはこの自転車で旅を続けるのは不可能だ。
連日の猛暑、これは神様のお告げ(かみさんのお告げかも)、撤退する勇気を持つことも大事だし、ここは自転車旅行の続行を断念すべきと判断した。
さて、断念したはいいがこの後どうするかを考えなくては。
ホテルで電車を調べると、ブレシアからベネチアまで乗り換え無しで行ける。
ということは、翌日私が一人で電車でベネチアまで行き、車を取ってきて、車に自転車を積んでいけばいいのか。
ホテル~ブレシア駅、ベネチア駅~ホテルはそれぞれ結構な距離があるが、そこは私が長男の自転車に乗っていけばいい。
ヨーロッパは電車にそのまま乗れるのが本当にありがたい。

翌日、妻と子供達にブレシア観光しててもらっている間に、自転車&電車でベネチアまで行き、車に自転車を積んでブレシアに戻り、そこで残りの3台も積んで、ミラノに向かった。
ミラノの次はパルマ。車だとあっという間に着いてしまう。
ほとんど記憶に残っていない。パルマハムは食べなかったようなきがする。
パルマの次はボローニャ。車だとあっという間に着いてしまう。
この行程も,ほとんど記憶に残っていない。スパゲッティーボロネーゼは食べなかったようなきがする。
残りの2箇所はホテルのキャンセルが可能だったし、子供達も行かなくていいというので、予定より2日間短縮してボローニャから直接スロベニアに帰ってきてしまった。
こうして、残念ながら2013年北イタリア1周予定の自転車旅行は2日走っただけで終わってしまった。
この借りはどこかで返さなければならない。
しかし、全員でそろって行ける期間はもう残り少ない。
