次男の自転車が決まるまで
家族でそろって自転車旅行に行けるのは一番下の子が長距離走行に耐えうる自転車に乗れる身長になった時からです。
我が家の場合、身長はクラスで一番前と平均以下だったので小学4年生身長130㎝弱。
当時はまだ私にロードバイクを買うという概念がなかったので24インチのマウンテンバイクを買って初の旅行に行きました。
ネットで検索してみると125㎝から乗れるジュニアロードバイクも結構ありますね(結構いい値段なので躊躇してしまうかもしれませんが)。
くれぐれも、量販店で売っている「ジュニアスポーツ車」と称した籠付き泥除け付ママチャリブレーキのなんちゃってスポーツ車は長距離旅行には向きませんのでご注意ください。
自転車のサイズは何で決まる?
イギリスに住んでから男三人がロードバイクを買う過程で初めて自転車にタイヤ以外のサイズがあることを知りました。
ほとんどの方は自転車のサイズに対する認識といえば、5、6歳のころに16インチのタイヤから乗り始めて18,20,22,24インチと途中をちょっと飛ばしながら大きくしていき26インチでおしまい、といった感じでしょう。
当時の私もそうでした。
ところが、ロードバイクは140㎝そこそこの小柄な女性も2m近いオランダの大男もタイヤのサイズは700cです(マウンテンバイク系はアメリカ中心に発展してきたのでインチ、ロードバイクはフランスを中心に発展してきたのでメートル法です。700cとはホイールの直径が70㎝≒27インチということ)。
しかし、タイヤのサイズが同じでもフレームのサイズが全然違います。
ロードバイクを買うときには自分に合ったフレームサイズの物を選ばなければなりません。
メーカーによって多少違いはありますが、47㎝とか52㎝とか表記されているとき、それは、ペダルの軸からサドルの着いた棒(シートポストといいます)が突っ込まれる方の筒(シートチューブ)のてっぺん(ママチャリで言うならサドルの高さを調節するためのレバーが付いているあたり)までの長さです。
ロンドンからフランス、ベルギー、オランダと四か国を巡る長距離旅行に行くのに24インチのマウンテンバイクではさすがにつらいだろうと、次男にもロードバイクを探した。
二年経って多少身長が伸びたとはいえ、まだ6年生で140㎝程しかない。
徒歩十秒の自転車屋にはジュニアロードバイクが一台展示してあるのだが、いかにも子供向けに安っぽく作られていて買う気がしない。
その店はロードバイクだけで300台くらいあり、しかも、他支店と交換したりニューモデルを即座に仕入れたりと、常に展示品が入れ替わっている。
なので、「今日はなにか新しいものあるかなー」と思い毎日通った。
そんなある日、スペシャライズドが女性向けモデルの新車を出した。
女性向けといっても、別にピンクに花柄というわけではなく、小柄な女性でも乗れるようにと、XSはサイズが38㎝、肩幅も女性は男性より狭いのでハンドルの幅も小さくなっている。
さらに、女性は一般に脚力が弱いことを考慮してフロントギアがトリプル(※)になっている。
次男にまたがせたら何とかギリギリ下死点には足がとどくのでこれを買うことにした。
現在成長した次男は既に別ロードバイクに乗っているが、ロードバイクの場合「大は小を兼ねる」の反対で「小は大を兼ねる」ので、この次男のために最初に買った女性向けロードバイクは、現在、サドル位置を上げて、私が室内トレーニングやちょっとそこら辺まで用に有効に使っている。
そして、現在は長男の同級生の小柄な女性が乗ることになった。
フロントトリプル
ロードバイクの現在のギアの主流は前(チェーンリング)が2枚、後ろ(カセットスプロケット)が11枚(我が家はまだ全員10枚)です。
プロでフロントトリプルを使っている人はまずいません。
なぜなら、当然ギア一枚分重くなるし、幅が広がるために空気抵抗も増します。
そしてなにより、鍛えられたプロの脚力で三枚目がなければ上れない坂なんておそらくこの世にないでしょう。
しかし、貧脚、荷物積載となれば、三枚目がないと上れない坂は至る所にあります。
なので、フロントトリプルはアマチュア、特に旅行にロードバイクを使う場合にはありだと思います。
でも、レディースモデルでない限り完成車ではあまり売っていないでしょう。
もちろん、ダブルで何の問題もありません(というよりはダブルが主流、本流です)。
ただし、購入の際には歯の数に気を付けてください。
フロントは大抵52-39と50-34のどちらか。
レースを目指している人以外は50-34が無難でしょう。