家族で行こう! 自転車の旅! 『第二次ヨーロッパ遠征』 Vol.6

大切な道案内人『トムトム』

道案内役は最も頼りになるのが「トムトム」。

これはイギリスで最も売れているカーナビ。そう「カー」ナビである。

このトムトムにはルートの選択に「最短距離」とか「最短時間」とかいろいろあるうちの最後の二つに「自転車」「徒歩」がある。

そこで考える人はいるもので、これを自転車にセットできる装置が英国アマゾンで売っている。

これがTomTom  今ならスマホだろうな

もうひとつはチャリナビのガーミンエッジ800

これは日本版も発売されている。

スピードはもちろんペダルの回転数や心拍数、坂の傾斜、標高等、多数の機能がついている優れものなのだが、ナビゲーションについてはやや難がある。

こちらがGARMIN さすがオランダ 標高ががマイナス4m

このトムトムとガーミン、同じ場所から同じ目的地を設定しても距離が全然違う。

例えば、トムトムが目的地まで残り50㎞と表示しているのにガーミンは70㎞と表示、交差点に差し掛かり、トムトムは直進でガーミンは左折と指示、トムトムに従って直進するとしばらくしてガーミンが自動再計算をはじめ、その結果トムトムと同じ残り距離になる、なんていうことはしょっちゅう。

もちろんガーミン君からは何のお詫びの言葉もない。

なので、ルートは原則トムトムに従うことにしている。

車列の順番は前から長男、妻、次男、私が原則、先頭の長男の自転車にトムトムを装着して先導してもらい、私が最後尾から速度等いろいろ指示を出すスタイル。

それぞれの声が聞こえるように全員がピンマイク・イヤホン付トランシーバーを装着。

おかげで大きな声で怒鳴らなくても先頭と最後尾でも話はできる。

しかし、困ったことに、道中ずっと次男の鼻歌をイヤホンで聞く羽目になってしまった。

初日にスポーク折れ発生

金曜日の午後、車に自転車・荷物を積んで家を出発し、ロンドン北東150㎞の小さな港町ハーリッジに行き、そこに車を預けてオランダ行きのフェリーに乗り込んだ。

翌朝、オランダのフーク・オブ・ホーランドという港に着岸し2012年度夏、家族自転車旅行の開始。

まず、最初の目的地はオランダの首都アムステルダム。

オランダは自転車大国だけあって自転車道が整備されていて、しかも坂がなく実に走りやすい。

フェリーでは自転車は優遇されていて、乗船も下船もほぼ先頭でスムーズ

「振れとり」

しばらく走っていると長男の自転車から異音発生。

停まってよく調べてみると、後輪のカセットスプロケット(後ろのギア)側のスポークが1本折れていた。

とりあえず走行には支障はないので、うるさくないようにペンチで折れたスポークを切り取って走り始めた。

だが、テンションのバランスが崩れてかなりタイヤが振れている。

しばらくは大丈夫そうだが、旅は始まったばかりでまだ残りが600㎞以上あり、そのまま走り続けるのは不安だ。

幸いに初日の走行予定距離は84㎞で3時頃にはホテルに着き、アムステルダムなので自転車屋さんもありそう。

荷物を部屋に降ろし、自転車もロックして、ホテルで聞いた自転車屋さんにスポークの折れたホイールだけ持って観光も兼ねて街へ路面電車で街へ向かった。

店は難なく見つかったが展示されているのはオランダ独特のフットブレーキの街乗り自転車ばかり。

ホイールごと買ってカセットスプロケットだけ付け替えてもらおうと思って700cのホイールの在庫の有無を聞いたら、無いとのこと。

事情を説明すると、「それならスポークの1本くらいつけてやるよ」と言ってくれた。

だが、振れとり(スポーク1本1本のねじの締め具合を調節して車輪が上下左右にゆがむことなく正しく回転するようにすること)もちゃんとやってもらわなければ困る。

そのことを言わなければ。

普段、私が英語をしゃべると、かたわらで聞いている妻と子供たちは鼻でクスクス笑うが、そんなお前らに言いたい、「振れとりを英語で言えるのか!」と。俺は知っている。

で、聞いてみたらちゃんとやってくれるとのこと。

英語で振れとりは中学で習う簡単な単語。ほとんどの場合は形容詞として使うが、同じスペルで動詞として使い、最後のeをとってingをつけるだけ。さて何と言うでしょう?

作業中に今回の旅行のことについて話をしたのを聞いたからなのか、作業が終わって工賃を聞くと「いらない」と言われた。どうしても払うと言ったが受け取ってくれない。

家のそばの自転車屋さんでは単なるtruing だけで18ポンド(2500円以上)とるのに(おっと、答えを言ってしまった)。深く感謝の意を伝え、後日ネットで住所を調べてお礼の手紙を出した。